6月10-12日に,京都大学 数理解析研究所で開催された,”非線形波動現象の数理とその応用”という研究集会で発表してきました.
今回は非線形格子モデルにおいて,特定の波数のフォノンの励起から生じるフォノンの励起について発表しました.
私が使用しているモデルはNP対称性と呼ばれる一種の並進対称性を有する力学モデルなのですが,その対称性が崩れた場合にフォノンの励起にどのような変化が生じるのか,ということについて今回発表しました.
今回の発表は,初期の立ち上がり,つまり非常に短い時間だけを見ています.
より長い時間でどのようなフォノンエネルギーのカスケードが生じるか,またどのような平衡状態に向かうか,ということについては,現在波動乱流理論を適用して議論している最中です.
上記のNP対称性は,波数空間でフォノンの結晶運動量を保存させるという特徴があり,そのために平衡分布に差が生じる(保存則がいくつかある条件というもとで,エントロピーの最大値を求めるというLagrangeの未定乗数法へと帰着されると考えています)と予想される計算結果が出ています.
ただし,この手の数値計算を行う上で必ず絡んでくるのが,本当に平衡状態に達しているのか(=計算時間が短い)という指摘です.
そのあたりも含めてもう少し計算や議論する必要がありそうです.
ちなみにほぼ同時並行で,力学系の研究集会も開催されていました.
興味のある発表もあったのですが,なかなか両方を聴講するというのは難しかったですね.
戻る